nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

Web時代5つの定理から、知人、同志にアピールしたいこと

昨年はじめくらいから、30代中心に、大変優秀な知人が次々と個人事業にうって出ています。
実力主義で食べていける個人の時代(逆に自己の知識やスキルをリフレッシュし続けられないと価値がいつでも暴落しかねないですが)が急速に訪れた、ということでうなずける、というのが基本です。

ただ、その中で、おそらく少し今の日本特有の現象と思われるのが、ベンチャー企業の幹部、役員に、途中から加わるというあり方にピンときていない、それが魅力的で有利なステップという共通認識がなさそうにみえる点です。

ウェブ時代 5つの定理―この言葉が未来を切り開く!
Web時代5つの定理 p56:

「より良き社会は冒険的事業から生まれる」
全く見ず知らずの人でも信頼できるということをeBayは1億2千万の人にわからせたのだ。(ピエール.オミディア)

C2Cを実現した彼らは、人類社会のあり方を確かに変えました。
既存の基幹事業を抱えた大企業には不可能に近いことを、ベンチャー企業に集った俊英たちが技術開発に、ビジネスモデルの現場での毎日の修正に没頭してはじめて実現できたこと、といえましょう。

このようなゾクゾクするような言葉、人を奮い立たせるようなビジョンのかけらでもしゃべることができ、ある程度説得力があったとしても、そのための経済的、時間的な集中投資を目の前に、難色を示す、というのが上記の知人の反応のように感じました。えぇ、弊社にお誘いした何人かの方を思い出しておりますです。

ピエールは、ある会議でこれに近い言葉を発した後で、「非営利組織では、こんなことは絶対におこらなかっただろう」と言いました。資本主義における企業という枠組みのもつ力は極めて大きい。理想をもった創業者や経営者が、そういう「企業ならではの強さ」を活用することでしか、社会にこれほど大きな「良き」影響を及ぼす新しい達成はできなかったはずだ。

梅田さんは、以前の著書では、「多産多死のベンチャーをやるなんていうのは特別なケース。普通の人は試行錯誤の『けもの道』で個人のキャリアを切り開くべし」という言い方でした。私はそれが不満でした。

しかし、今回、「これでは日本は絶対に駄目になる。1度や2度失敗したところでこの現代社会、死ぬ訳じゃない。(むしろ大地震や事故で死ぬ確率の方が高いのでは) 1度きりの人生を充実しきって生きるには、心から面白いと思えること、意義を感じることに120%の力を出せるようにした方がいいのではないか」と問いかけてくれているように感じます。

1個人が強く、力を発揮しやすいのはのは、民族的に、むしろ中国人や欧州人ではないでしょうか。
日本人が、創造性の時代になってもなお、集団のすばらしさを発揮していくための秘訣、道具立て、仕組みはなんでしょうか。現在の資本市場、起業/経営の仕組みが完全とはいいません。しかし、いかなる道具もその使いこなし次第です。

私自身、「よし、こうなったら、具体的な達成テーマはともかく、生き様としてはシリアルアントレプレナーを目指そう!」とさえ思いました。(代案としては老後はソーシャルアントレプレナーや教師になるというのもあったわけですが)

開発者の幸福を追求するコミュニティ、プラットフォームもそれはそれでいいのですが、、やはり私はそれだけでは不満です。(そちらの分野ではもっと得意な人がたくさんいるのでお任せしたいし)

20数年前にNECのC&C研究所で毎月正味180時間残業して機械翻訳システムを開発していた頃、象徴的な目標は、
「これを進化させた自動通訳で世界中の人々を通信回線上でコミュニケーションできるようにしてお互いを理解できるようにすれば、地上から戦争を追放できる。そしてノーベル平和賞を、技術者仲間とともに分かち合おう!」というものでした。本気でそう思ってました。科学技術は全部そのための道具です。これほどの目標が達成できるなら自分の人生の大部分の時間を投入しても惜しくないです(ノーベル平和賞はなくとも!)。

いまは、といえば、、そうですねー、、
言語の素晴らしさと表裏一体で出会った「曖昧性との闘い」という同じテーマの延長上で、自然言語処理の応用アイディアを活かし、Web、XMLの基盤、最新の優れた「つながる」アーキテクチャ(例:マッシュアップ)を駆使して、例えばメタデータの記述などに伴う、不毛な人の作業を追放したい。メタデータ自動抽出の活用の仕組みを組み込みやすく、広く安く提供することで、より便利なコンテンツ連動による便利な生活を実現したい。もちろんそのために技術者、制作者が不毛な、dullな仕事をたくさんやらずに済むように、機械(ソフトウェア)やネットワークを賢くしたい、というあたりです。

皆様、ぜひ一緒に、ユニークで気の利いたアイディアを実現し、住みやすい社会を後世に残すべく、はたらいてみませんか?

いきなり同じ企業で、、としなくとも、ゆるい連合ができるLLPや、非営利法人、任意団体、学会などを介して恊働も可能ではあります。でも、この後の方の活動はちょっとやり過ぎていて(笑)限界を感じます。

弊社メタデータ社の門戸は、いつでもオープンです。挙手、メッセージをお待ちしています。