nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

トリプル、デスカントホルン日記(2)High-Eb管の意外なメリット

H-200のHigh-Fゲシュトップキーを5/4管にして疑似High-Eb管にしてますが、やはり、393Xの本格High-Eb管にはかないません。
E.Schmidtの、曲における運指例のページにあるように、細かいパッセージや、大きな跳躍などで、低音部や中音部をHigh-Eb管にして、絶対にはずさず、正しい音程で軽やかに演奏するテクニックもあります。

High-Eb管の意外なメリットとして、頭で考えて「そうだ!やってみよう!」と思いついたことが1つ。
はい、ゲシュトップが超簡単でけた外れに安定し、音程も正しいというメリットです。
デスカント管は、右手をベルにフルに突っ込むと、全音、音程があがります。
はい、High-Eb管でこれをやると、in Fの譜面を、F管の標準指使いのまま、鼻をつまんだようなストップ音で、綺麗に、何の不安もなく、正しい音程で音を並べることができるのですね!

低音域(一部出ない音もでてきますが)のストップ音とは出しにくいと言われますが、思い切り息を吹き込んでも砕けることなく、高いキャパでクリアに鳴ってくれます。

微妙に音色が違うので、Low F管のストップ音と切り替えますが、こちは、半音ずつ下げた指使いに瞬時に読み替える癖はついているものの、臨時記号だらけになったりすると、初見では難しいこともあります。High-Eb管ゲシュトップは、とにかくどんな譜面でも間違える気がしません。息の圧力の差が広がるはずなのですが、オープン音に切り替えたときもふらつかず、安定した音、正しい音程で演奏しやすいと思います。楽器の個体差も若干あるかとは思いますが。

楽器のカタログや教則本には記述が見当たらず、なかなか経験者にしかわからない単純なメリットだったかな、と思った次第です。

ps. 393Xの前身、393の魅力がかなり語りつくされているブログです:
http://ameblo.jp/t-corno/entry-10367271313.html