「女の子牧場」のおかげでSo-net SNSホスティングが大体わかった
他人の個人情報を勝手に登録でき(規約で本人の承諾をとることと書いてはありましたが)、それを交換することを奨励したサイト機能が主因となって、公開6日で閉鎖に追い込まれた「男の子牧場」。
Ameblo上のコメント群:
http://ameblo.jp/cair/entry-10260663830.html
性別を入れ替えたらどんな印象となるか、机上の予想だけでなく、実際にやってみようというパロディSNSが登場したりしています:
「男の子牧場」炎上、「牧場メーカー」「女の子牧場」などパロディサイト乱立
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0905/15/news097.html
既存の自前SNSをリニューアルしたような経緯に見えますが(男の子牧場登場よりずっと前から記事や日記があるから)、それにしても、このスピードで作れてしまうのは、手嶋屋さんが構築した「誰でもSNSが作れるサービス」というインフラがあったせいだろう、と予想。
その通りでした:
http://onaboku.so-netsns.jp/pc/portal/user_top/
「絶対に出会ってはいけません」とあります。ここで知り合ったり、得た情報をもとに人を会うこと禁止しているあたりが、パロディの真骨頂のつもりなのでしょう(利用規約は、So-netひいてはOpenPNEの雛形通りで、そのような禁止事項はありませんが)。それと、CAさんや、他のパロディサイトへのリンク集が充実していますね。
SNS自体として見ても、メニュー構成やサンプル記事をログイン前の「外」に出せるようにしたり、意欲的です。
(規約は大丈夫かな。。)
『セマンティック・カフェ』では、コミュニティ記事の一部のサマリをRSS配信するけれども、そこに迂闊に書き込まれた個人情報のほとんどは自動的に伏字にしています。そのことを利用規約に明記しています。
ちなみに、男の子牧場の顛末を批判的かつ建設的にまとめたブログの一部に、メタデータ社のAdwords広告が配信されていました:
http://toomva.blog60.fc2.com/blog-entry-221.html
(私がクリックするとほぼ毎回出てきます)
「個人情報入り文章を共有?」
プライバシフィルタで匿名化を。人名 住所など種類別・部分匿名化にも対応
http://api.emetadata.net/mextractr
↑上記ページで出てくるAdsense広告でなく、こちらの直リンクをクリックしてくださいね。経費削減にご協力を!(笑)
これは、引用元のブログの原文中に、個人情報に関する懸念が的確に記述されていて、弊社が広告をかけた「個人情報」というキーワードが多発しているためです:
「他己紹介かぁとここまでなら許せるの人は多かったのではないでしょうか?
ただ、上記のように個人情報の取り扱いに問題があるのです。通常他己紹介とはその場に本人がいるものです。今回の件は、見ず知らずの第三者だけで情報のやり取りができるというものです。(規約上は許可が必要とはなっているが)」
最後に、「男の子牧場」自体の再利用についてですが、引用元のブログの末尾にもあったように、2軸グラフ作成機能を別サービスに転用したら、と思います。2軸分類を誰でも勝手に定義してプロットできる、というのは、共有技術部品として広めるに値する、悪くないアイディアだったと思います。ケータイ上で快適に動くように作りこんだのも立派といえます。諧謔系でなく、まじめなビジネス系の、部課長さん向けSNSを作ってそちらで使えば良いのではないでしょうか。