nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

ホルン吹きの職業病、、


について、いったんは日記に書いたのですが、
某コミュがあまり盛り上がっているとも
いえない状態だったので、たまには貢献を、
ということで、転載・移動しました。

from Mixi:

本文の冒頭に
「、、について書いてみませんか?」
の1行を加え、拙コメントを書かせていただいたブログ作者を匿名にした上で、下記に移動:
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=350267

ホルン吹きの職業病、について書いてみませんか?

ポピュラーなところでは、
・右耳の聴力が低下
・左親指にタコ
・右親指の第一関節の上の皮膚が汚い(かツルツル)
・kissの際に思わずアンブッシュアを作ってしまう

神話としては、
・頭髪の量が減り、前髪のラインが後退
・(移調や右手のコントロールetc.のせいで)複雑な性格になる
などがあげられますでしょうか。

他の楽器奏者の方についてもいえることとして、 音楽鑑賞中に
「普通の曲のさりげないところを聴いているだけなのに1人だけ妙に緊張している」、というのは入れて良いでしょう。

金管パートの随所に無理な譜面を 作ったベートーベン、シューマンなんかで、ご経験、思い当たる方も 多いのではないでしょうか?

一例を、ある方のブログへのコメントに書き込ませていただきました。

『最初「ベートーベンVC」とみて、一瞬「おっ、当時のパトロンの中でも先進的な思想の誰かがベンチャー・キャピタリストと呼ばれるに値する」みたいな研究成果が出たのかな?とトンデモない勘違いをしました。

それはともかく、太鼓たたきでベートーベン狂の私の配偶者は、VCと聞いただけで、冒頭のニ音のTimpaniの4連打をどう心地よいアコースティックでクリアなサウンドで響かせるかにアタマがいってしまい、「緊張」し始めます。

職業病、というにはおこがましいですが、主旋律とかがはじまっても、なにやら鼻歌で、「DDDD、AAAA」と得体の知れない低音の動きをうたってます。自分のパート中心に偏った記憶になってしまっているのですね。

真正面からの「やる気」でイケイケぶんぶんになれそうな、、というとPC「皇帝」もすごいですね。ホルン吹きとしては、1楽章の2nd Hornの旋律的なソロも緊張しますが、地味なところでは、2から3楽章にアタッカで移行する際にホルンの2人だけ妙に緊張している、という舞台裏があります。

ピアノ・ソロが3楽章の断片をゆっくりパラパラ弾きかけている間中、全音符をずーっと1分くらいロングトーンでオルガンみたいに吹き伸ばしているのです。一応ソロ、というか他の音がまったく無い状態になるので、全く息継ぎができません。

酸欠状態になりかけて、最後にピアノソロが勢いよく3楽章の先陣を切り始めた頃、ようやく解放され、脳への酸素供給が再開されるときの快感。あー、思い出しただけでも1分間あたりの呼吸回数が減ってきた。


冒頭の写真は、私の右親指です。
タコができている箇所、この1点で、ホルンの朝顔、ひいては楽器全体の半分くらいの重量を支えているのでこうなります。

左手でマクロレンズ付きの一眼レフもってシャッターも押しました。はたから見たら
そうとうヘンなことしている光景にみえたでありましょう。