nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

営業指南、ベンチャー指南、ビジネス書は多々あれど、、

変わらぬ共通の基礎知識や、課題、テーマが記述されやすいジャンルもあれば、
主張や結論がまるでてんでんバラバラ、相互に真っ向から対立、矛盾をはらむジャンルもあります。
後者の最たるものは営業でしょうか。スーパー営業マンのここを見習え、という本
もあれば、逆に絶対に真似してはいけない(会社も客も同僚も自分も不幸になる)
というのもあります。

 ちなみに、25年来の知人、神田正典氏も唱導する高確率営業(語弊を招き
やすいが3、4週間おきに、少しずつ違ったオファーを小出しに、2、3分
以内に電話を切れ、という感じ)をここのところ信奉してます。実践は十分は
できていませんが。

 ベンチャーファイナンスとか、将来の目標を据えていこう、といったとき、
もっと平易で、しかも深く、実用的にも役立つ本があったはず、と思って、
今朝自宅をあさったら、出てきました。こちらです:

おじいさんは山へ金儲けに
時として、投資は希望を生む
NHK出版
村上龍(絵・はまのゆか)
http://www.atc.ne.jp/seikindo/html/ojiisan.htm

■投資の心得 十一箇条

第一条:時として、投資は希望を生む
第二条:将来の価値と現在の価値を比べるという考え方が基本
第三条:投資したお金は、単なる「賭け」ではなくて、働いている
第四条:投資について、自分で納得できない事はしてはいけない
第五条:リスクは計量された不確実性であり、見当をつけること
第六条:リスクなしにリターンは増えないが、…
第七条:一人一人はお金について違っていることを認識せよ
第八条:ポートフォリオという考え方は大切だ
第九条:”確実なマイナス”であるコストを軽視してはならない
第十条:過去の行動にこだわらずに、将来のみを見て…
第十一条:お金はあくまでも手段だけれど、とても大切なもの

投資に限らない点、上記だけからでもご覧いただけるのではないでしょうか。

ファイナンスでは、ステークホルダー間の利害対立の各論など、テクニカルな議論にも陥りがちなところへ、本質、基本に立ち返るのに好適だと思います。

ps はてな日記では、IT フロンティアの狩人さんが、Twitterで、もうけることを忌避したり毛嫌い、憎悪する若者が多いのに憤りを表明されていました。彼らを叩いて論戦をしかけるより、黙って、この本を渡した方が良いかもしれません。;-)