nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

SNSをレポートの提出場所にしたら、、

 9月初頭、今年度の大学院での仕事の最後のおつとめである、レポートの採点を終えました。
外国籍の人や日本語ネイティブでない人が多かったとはいえ、例年と大きくは変わらない水準の社会人学生さんだったと思います。
ところが、レポートの水準は、史上最高でした。素晴らしい出来で、2名分などは、教えた側が学ぶところが十分あったほど素晴らしいものでした。

 その原因の1つは、SNS【セマンティック・カフェ】の中に、大学院のコミュを作り、講義や宿題をフォローするスレッドを自然に立てていったことにあります。
http://ap.mextractr.net/sns/

レポート課題を提示し、添付ファイルで提出してもらうスレッドも作りました。

 つまり、学生さんにしてみれば、お互いのレポートが丸見えです。
そっくり真似しようなんて到底できない状況。
Web検索して切り貼りする、なんていう手抜きをしたら、仲間の手前、恥ずかしい、と思われたことでありましょう。

 国内では、慶應大学國領二郎教授(SFC研究所所長としては現在私の「上司」ともいえます)が6,7年前の最初期に「ブログ授業」を始めました。教授としても、2度と同じ問題を出せない、という緊張する場です。欠席者の代返やレポートの写しなんかもできなくなる。
 
 SNSでは、加えて、「みんな仲間なんだ」という意識が強化されると思います。
セマンティック・カフェでは、セマンティック技術など、「参考になる」「興味深い」と思われたフィードを購読したり、カレンダーにクリップした記事を共有したり、、ということが、いとも簡単にできます。Mextクルーの関連文書自動検索なんかも、学科の図書室を補完する機能を果たしてくれそう。
 
 「SNSラーニング」の可能性は、Lang-8さんに限らず、様々な分野にありそう、と実感したエピソードでした。