nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

読売新聞にアクセラレータの解説が登場

こちらです:
[徹底解説]新ブラウザー
(3)IE8 「アクセラレータ」で関連情報を入手
http://www.yomiuri.co.jp/net/report/20090422-OYT8T00745.htm
 
FireFoxコミュニティに早速(昨年6月に)パクられたくらい好評だったのが、一般ユーザ向けに奨められるようになった、といえましょう。

・関連情報をポップアップ表示
アクセラレータの追加
アクセラレータの管理
・「Firefox」のアドオン

ということで、目新しいプレビュー窓に注目させた第一節から第三節まではオーソドックスな紹介、チュートリアルになっています。


特に、「管理」のところで、

しかし、同じ区分の中でも二つ以上を「既定」とし、初めに開くメニューに表示したいケースは実際にある。その場合は、以下の設定を行えばよい

とあるのは、秀逸。
 
しかし、突然、結論が撚れてしまい、「「Firefox」のアドオン」となっているのは、文章としては少し変な感じです。
てっきり、「Firefox」のアドオンとしてアクセラレータ機能の追加ができる、というオチを紹介しているかと思いきや、どうやらその存在に気づいていない様子が行間から感じられます。

必要な情報をより簡単な操作で入手するためには、こうした機能を積極的に使いこなしたいと感じた。

ということで、同じアドオンといっても、FireFoxは、Firebugに象徴されるように、IDEの強力な構成要素、デバグ支援のような大きな拡張機能を入れるのを典型としているのに対し、アクセラレータやWebスライスは、あくまで、エンドユーザ向けにサービスメニューを追加したり、コンテンツの誘導先を切り替えたりする、というのが通常である点が認識されていない気がします。
 
※もちろん、5W1H Mextractr や、Mextクリッパーのように、上記の典型を逸脱したアドオンもあるわけですが。。


もっとも、前半の解説の中では、標準の「検索」機能として、他のブラウザとどう違うのかが説明されています。

ちなみに、「Firefox(ファイアフォックス)」「GoogleChrome(グーグルクローム)」「Safari(サファリ)」とも、文字列を選択して右クリックすれば、同様に検索機能は使える。しかしIE8の「アクセラレータ」は、それ以外の情報も簡単に入手できるのが特徴だ。

 ホームページ内に地名や郵便番号があればドラッグして選択し、「アクセラレータボタン」をクリック。「LiveSearchの地図」をクリックすると、ポップアップ画面が開いて地図を表示する。

 ホームページを閲覧しながら、「あれ? この場所はどこだっけ?」といったケースで簡単に地図を参照できるわけだ。ただし、同じ地名が複数ある場合は候補を表示。また、うまく認識しないこともまれにある。ポップアップ画面の「地図」をクリックすると、新しいタブが開いて地図を参照することも可能だ。

この内容そのものは、「あくまで、エンドユーザ向けにサービスメニューを追加したり、コンテンツの誘導先を切り替えたりする」という特徴を認識した上で書いているようにも読めます。
単純に検索文字列を一様に扱うのでなく、場所情報のメタデータとなり得る地名や郵便番号から該当の地図の場所が出てくる、ということに新鮮さを覚えておられるのは全く正しいと思います。
この日記でも1年ちょっと前にその感動をお伝えしました。 
   
ともあれ、PCメーカーさんや、いまだにIE6しか動かない社内情報システムを使っている大企業ユーザを尻目に、一般ユーザが新世代ブラウザの機能を縦横無尽に使う状況がまもなく(今夏くらい)に当たり前になる予感がしています。