nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

オバマ大統領を準備したもの、、

現時点でもちろんまだ未定ではありますが、個人的にはオバマ大統領への流れは止められない、と確信しているので、フライングですが書きます。
と思いきや、歌田さんが既に書いておられました:
「「オバマ大統領」を準備したもの――米人気ドラマ「24」」
http://blog.a-utada.com/chikyu/2008/10/post-7c75.html
 
シーズン1ではまだ上院議員でしたが、パーマー大統領候補(役者さんは映画「メジャーリーグ」とかでコメディやってた人なので最初は違和感ありましたが)、そして、大統領になって、極端に辛い決断に迫られながらも、本当に国のために身を捧げたバウアー捜査官らを手厚く保護し、報いようとする姿勢が、深く、広く共感を誘いました。私はまだシーズン6はみていませんが、きっと弟役の黒人大統領も、人間として悩みながら国民のために命がけで多くの決断を貫いていったことでしょう(たとえ個々の判断は間違っていたとしても)。
 リアルタイムドラマ「24」は、9・11以後の世界観を反映した21世紀初頭のドラマです。異なる3、4地点の動画が同時にHDTV画面いっぱいに映し出されるという意味では、リアルタイムを超えた、ハイパーリアルタイムとさえいえるかもしれません。
 
 さて、世論、社会を1歩リードする役割を自覚し続けてきた先駆的ドラマといえば、スタートレックです。
そう、黒人[African American]の司令官(シーズン3で艦長に昇進)ベンジャミン・シスコが巨大な宇宙ステーションを統治し、ベイジョーという惑星のEmissaryとして後見的役割を果たし、劇中劇的な架空のストーリー(並行宇宙に落ちた物語)では、白人女性を愛人にして画面で色っぽいシーンも演じたのは、スタートレック・ディープスペース・ナイン、でした。
 
STTNG, The Next Generationの途中で始まり、女性艦長キャサリン・ジェーンウェイのVoyagerの後半に至るまでの7年間、1993-1999続いたドラマです。「24」の開始以前に終了したこのドラマこそ、黒人[African American]がNo.1 になって当然、全然問題ない、という意識を多くの米国人に植え付けた役割が大きかった、と私は確信しています。
 
ボストンに在住中に始まったことでも少し想い出深いものがあります。DVDが、あとSeason 7を購入すれば全巻揃うのですが、見る時間は10年くらいないかも、と思ってました。iPod touchのおかげで移動中に見られるようになって大喜びだったりします。
 
TOS The original series 以来、スタートレックはタブーを破り続けてきました。
The first interracial kiss on TV は、カーク艦長と、ウフラ通信士官(黒人女性[African American woman])との間の出来事です。
TNGでは、88年当時、新たな弱者の代表として、子供、視覚障害者、シングルマザーが主役として舞台(宇宙)を狭しと活躍しました。

TOSの時代は、そもそもMr.Suluという名の敗戦国民:日本人が主役の操舵手として士官室に常にいたことが驚きだったようです。
日本語訳は軍隊色が薄められていて、そのあたりが曖昧かもしれませんが、最初から英語で聴いて覚えていた私は多少なりともそのニュアンスがわかります。役者のGeorge Takeiさんが、To the Stars という本を書いて、かつての同僚俳優達のことを評して、カーク艦長役さんは結構とほほな人だった、としたようですが、、それは、劇上映画版の出来の悪さをみればすぐわかります。べとべとの、Gene Roddenberyの志とはまるで違う世界。でも、その反動で、Next Generationができたとすれば素晴らしいことです。Rick Bermannさんらが、オリジナルの志を忠実に引き継ぎ、発展させて、DS9, Voyagerが出来た。
 
それが、実世界での大統領誕生にも影響した、となれば、こんな素晴らしいことはない、とスタートレック好きの私は素直に思ってしまいます。
 
ほどなく結果が出ます。