nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

ダビング10延期に伴う決断として、、

nomuran72008-05-25

日本の著作権法は伝統的に私的複製を認めてきたし、HDDレコーダーの普及に伴い、媒体を移して整理することが、一般家庭でごく当たり前の風景となりました。にも関わらず、機械の不調、あるいは、天候によるデジタルエラーの過多のせいで、移動(ムーブ)の作業が失敗すると、現行のコピーワンスでは、せっかく時間をかけてバックアップしようとした作業むなしく、その番組を一度も見ないまま、データが消失する、という凄い状況でした。このような、世界一提供者寄り、消費者利益無視のシステムが日本でだけ施行され続けていました。

これには、放送を管轄する総務省もヤバい、という危機感を募らせていたようで、昨年暮れになって、ダビング10 という、制限の程度を緩和し確率的に上記のような消費者の時間や電気代の無駄(機械寿命の無駄遣いも、か)が激減するように、という規格が出てきました。

しかし、大変歯切れの悪いアナウンスのまま、6月2日の予定は、なんとなく延期されるような話です。技術的にややこしい問題がある、という記事もありますが、この手のものがかなり好きな方の私でさえ、まともに読む気になれません。

ともあれ、こんな状況に伴う決断として、1995年製のアナログハイビジョンTVや、WVHSというアナログハイビジョン・ビデオデッキを使ってきた、昔からのHD好きの私としては(静止画も1億画素の中判フィルムを現役で使っているし)、無駄なデジタル機器を買いたくない(DVDへのHD録画も規格統一されているとはいえない状況)ので1つの決断をしました。DVHSの延命です。

現在、42インチで4チューナ内蔵、HDD内蔵のプラズマTVに、Victor HR-S1(4万円位で新品を数年前にゲット)をつないでいます。不安定で悪評だったDVHSですが、最近なぜか調子が良い。再生には問題のない、MitsubishiのDVHSも1台予備にあるし、最後の手段として、PCのアナログHDキャプチャボードによる将来メディアのへの移行も可能(WVHSと同様)とわかったので、HDDから、残したい番組のDVHSへの吸い出しをしばらく続けることにしました(一時やめていて低画質化したDVDへの移動だけだったのですが)。

DVHSテープの値段はさほど変化がないようです。一時、販売店の撤収によるたたき売りの恩恵をうけましたが、最近は高くもなく安くもなく、2時間半テープ1本あたり700円くらい、ですね。

でもこれだとブルーレイとコストが変わらずもったいないので、知る人ぞ知る、SVHSテープへのデジタルHD録画です。HR-S1も、ボタン1つでできます。テープへの穴空けなど不要で、ども最初からそのような使い方を想定していたとしか思えない感じ。素材も、WVHSのようにメタルテープではなく、潤滑・活性剤が違うくらいで、SVHSの高出力版という感じ。

で、一昨年あたりまで10本2000円弱で買えていた新品SVHS T-120が、400円弱へと値上がりしています。
3時間HV録画用だと800円もします。

これは困った。一応残しておこうか、という程度のものに対してコストかけすぎです。

「捨てる神あれば拾う神あるだろうに。。」

と、考えた結果、それが起こる場といったら個人間オークションではないか!と論理が帰結。
その通りであることを確認しました。

ヤフオクの、
オークション > 家電、AV、カメラ > 映像機器 > ビデオデッキ > 記録媒体 のカテゴリで、SVHSとかS-VHSで検索すると、出るは、出るは、2,30本で1000〜2000円の、1,2回使用の中古テープが。これらで十分です。
http://page11.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n60113573

新品もあります:
http://page18.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/w24752472


落札価格にはばらつきありそうですが、2時間のハイビジョン番組を、放送時よりも画質を劣化させずに、100円程度でバックアップできることがわかり、安心しました。

BDレコーダも、まぁたぶん1年以内にしぶしぶ1台買うことになりそうですが、DVDへのHD録画の互換性が上がったり、ダビング10の落ち着きどころがわかるまで、じっくり待つ猶予ができました。テープ媒体が一時増加するのは気持ちよくはないですが、かといって、内蔵HDDがいっぱいになるのを放置したり、それで、マイペースと無関係なタイミングでつまらない決断を迫られて番組を消去するのも不快なので、まぁ、半年で数10本DVHS録画テープが増えるくらい我慢しようか(そのうち何本をちゃんと見れるのかなという程度だし)、ということにしました。


この記事を読んだ家電メーカやTV局関係者の方へ。好意的なファンが愛想つかすような規格、規格の延期をいつまでも続けていたら自らの首を絞めることになる、という事実を、どうかもっと強く認識してくださいませ!