nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

円高と海外旅行

標記のテーマでWeb検索すると、「円高のときに外貨預金始めて好きなときに海外旅行へ行こう」という、FXに誘う広告だらけのブログ記事がヒットします。どちらかというと女性をターゲットにしている感じです。

もう少し当たり前じゃなくて、且つ役に立つ知識はないか、と思って
人力検索(ITと人手のうまい融合を象徴してますね)をいくつか調べてみました。

円高と海外旅行(発展途上国)」
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3872270.html

→質問者の方は、ドルを経由して2段階で換金した方が得かどうか知りたかったようです。
 回答者は、「ベトナムラオスカンボジアでは米ドルが流通してますからね」ということで、ドルを持参するのが非常に有利、ということを示唆。そもそも2段階が不要という、当を得た回答をされています。


はてな人力検索では、類似の質問が0件と出ました。分かち書きしても同じです。
 

OK Waveでは多数がヒット

「海外債権はやはり円高のときに購入した方が得か?」など少し考えさせる質問が目立ちます。
http://okwave.jp/qa1286223.html

→回答されている証券マンの方も、「3)ドルコスト平均法の採用」などの、しっかり基礎を踏まえた定番の対策をお勧めつつ、「今後10年を考えると、今が円高のタイミングなのか円安のタイミングなのかどうせわからない。」という本質的問題に言及。質問者が要求していなかった水準の回答となっていますね。

 それに続く記述の中では、インドの最近の株価急落が一時的な利益確定や、加熱を冷却しただけのようだから、債権を含むインドへの投資は目のつけどころが鋭い、などと賞賛したりしています。このような回答をみると、人力検索は「薀蓄を披露する場」と誤解していた向きに、目から鱗、の思いがするかもしれません。


円高ですが、、」
http://okwave.jp/qa2564994.html
 
→ホンダもトヨタも海外工場がたくさんあるのになぜ円高のダメージが大きいか?という質問。
 「しかし、外貨で得た、利益を円に換えるとき、円高だと、お金が少なくなってしまうのです、メーカーの場合、仕入れと売り上げが回転して、操業していますから、利益はいち早く円に換えなければなりません。それで、現在円高だと、輸出関連は損なのです。」という大変わかりやすい回答が寄せられていますね。
 
下記は、一般検索でみつかった、国内旅行の空洞化への対処を説く、意見の濃度が高い記事です: 
http://www.sokuhou.co.jp/library/tjkiki.html


燃料サーチャージ値上げによる海外旅行への冷水効果と、円高によるインセンティブとどちらが勝つか、一般消費者心理はどう読むべきでしょうか。
米国サブプライム問題に端を発して連鎖がおこっているだけに、なんとなく米国、海外が「怖い」という印象による相乗効果で、「さぁ、円高だ!海外へ行こう!」というムードが生じにくい気がします。冷静に論理的に判断しそうな富裕層も、持ち株の含み損で、「こんなときに浮かれて海外旅行している場合か」みたいに思いそうな気がします。
そんなときに、「えーい、リセットだ!」とばかり、発想を切り替えるために海外に行って自分の目で最新の状況を見聞。例えば、マスコミの煽る不安の源を米国に見に行って実態を判断し、独自の将来予測をたてられるような人こそ(今現在の豊かさによらず)、将来的に成功するかもしれない。今こそ、ラテン系の明るさ、元気さを伴う冷静な判断が求められているような気がいます。(南米のハイパーインフレ体験談を聞いてくるべし、とまでは、【まだ】言いませんが。。)