nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

神尾真由子 さん追っかけドキュメンタリーを見て

nomuran72007-10-08

チャイコンチャイコフスキー国際コンクール)・ヴァイオリン部門優勝、といえば、
日本人の優勝は1990年の諏訪内晶子さん、というイメージでしたが、5年ぶりに開催の
今回、数回ぶりに、神尾真由子さんが優勝。

諏訪内晶子さんは、9月のNHK BS小澤征爾特集で、受賞直後に斉藤記念オーケストラ
欧州ツアーで一番後ろで弾いていた謙虚なイメージが多くの人々の印象に残りましたが
神尾さんは到底そのイメージでは納まりません。というか、コンマス席以外では
オケのバランスが狂ってしまうでしょう。すべての音が完璧にクリアに聞こえ、常に
力が漲っています。

バイオリン歴17年。
4歳で始め、6歳でオケをバックにコンチェルトを演奏。
10歳でプロデビュー。12歳で桐朋原田幸一郎教授に師事。
14歳で世界最高の弦のスクール、ジュリアード音楽院へ(NY)。

つまり、21歳にして既にベテランであり、世界に名が知れ渡っていて、コンクールでも大本命だった人です。

ドキュメンタリーでは、6歳の時点で、将来バイオリンのソリストになりたい、と心に決めていたようですが、最近は、オフタイムでは「仕事を休んで」クラシックは聴かず、ロックを好んで聴くし、「なぜ自分がバイオリンを弾くのかわからない」とも発言。画家に「なぜ絵を描くのか聞いてみたい」とも。演奏中、大半の時間を苦悶・怒りの表情をしていることとも関係あるのでしょうか。

自分の人生でやりたいことは何か、を純化して、そのプロセスをみせてくれるようで、、そのメタな意味でも注目してしまいました。

ちなみに、6歳の演奏は音程のくるいがかなり耳について、、と言っていた息子(9歳)ですが、10歳の演奏を聴いて「こんな子がいるんじゃ(自分とかが)バイオリン弾く意味ないじゃん!?」と発言。

4,5年で脱皮、変身できるんだよ、と、経験則を語り聴かせたり、自分が手ごたえ感じて、美しい自分自身の生音を楽しめる喜びは、彼女からはもらえないんだよ、と言ったら一応納得した様子ではありました。さて、今後どう成長するやら。