R.Schumann 06:「つまらなさろうな弾き方を決してしないように。 」
音楽で心得ておくべきこと 06
「つまらなさろうな弾き方を決してしないように。
いつも新しい気持ちで弾きなさい。曲を途中でやめないこと。のろのろするのと急ぐのとは、同じように大きな間違いである。」
前半の2文は、よくわかります。
22歳の時に、当時Akasakaで開催中のDale Carnegie Courseを、カーギル、チェースマンハッタンン銀行らの東京駐在員らに混じって受講した強烈な体験の中から、今でも憶えているメッセージの1つ、"Act enthusiastic and be enthusiastic!" を思い出します。
自分がシニカルな評論家になりかかっていると感じたとき、必ず思いだそう、と努力してきました。
シューマンは、同じ楽譜(ビジネス設計図でも良いでしょう)から、新しい感性、創造性の発露を生み出すべし、との教訓を与えてくれます。D.カーネギーの方は、それ以前につい落ち込んだり凹んだりする自分自身をコントロールする術を教えてくれます。
06の後半は謎でした。前半と分裂した印象(まるでモーツァルトの魔笛のよう)は今でも残ります。
しかし、やはり、別の項目ではないと思われます。
「曲を途中でやめないこと。」
→完成品を作ろうとしているプロセスを取り続けないと、新たな独創、強烈なブレークスルーは生まれない。
これは、曲を繰り返し、繰り返し練習することが独創につながる、という創造性パラドックスを解くヒントにもなっているような気がします。ビジネスアイディア、技術アイディアについても、時流にのるのも結構だしタイミング合わせに長じるのも結構だが、おそらくそれだけでは、No.1にはなれない。No.1になるには、ひたすら考え続け、行動を打ち続けること。
「のろのろするのと急ぐのとは、同じように大きな間違いである。」
最後の文は、単に、「生きた曲を殺すように単純作業に堕すことないよう」と3文目を補足しているだけのようにも読めます。1文目、2文目の具体化、補強となるでしょう。
これに呼応するビジネス、技術上の創造作業へのメタファはちょっと難しい。。 敢えて、
★常に自分の頭で考えるべしと翻案してみます。(野村直之)