nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

なぜか1ヶ月ほど”G” の恐怖を忘れて企画考えてた

小川浩さんが現在の会社の EIRアントレプルナー・イン・レジデンスという立場に転じた直接のきかっけは、グループウェアという前職の基幹ビジネスが、巨人"G"(ゴリアテジャイアント、と当ててもいいけどGoogle社のことです)がSaaS版をひっさげてきたため(粗品ですがとばかりに位置付けが矮小化したワープロ表計算をおまけにバンドル)、踏みつぶされそうな恐怖を感じたからだという。

先月まで打ち込んでいた弊社の主力事業を、数十の候補から1年4ヶ月前に選択した大きな理由の1つも、"G" に将来踏みつぶされる脅威が少ない分野、テーマだった、ということがあります。

しかしながら、このアプリには、"G" と死闘を繰り広げようと、広告ビジネスモデルへの変身をS.バルマー社長が公然と宣言した "M" がもろに参入してきました。驚きました。
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3130
http://www.microsoft.com/japan/smallbiz/healthcare/news/default.mspx
ベンチャーのように、後発で価格破壊をしかけつつ、圧倒的な資本力、営業力で一気に全国展開されるのでは確かに勝負にならないかもしれない。少しあやしい認識機能や、別システムからのデータ自動生成までやられてしまいそう。具体的な狙いや、付加価値の所在を見極めないと勝機を見いだせない、と言っても良いでしょう。

"G"(や"M")が全てをカバーしきれるわけでもなく、文化やスタイルによる差別化、「なぜか使いやすい」「何故か楽しい」というあたりで、類似分野やテーマで席巻できる可能性は十分にある。ただ、論理的に、最初からしっかり棲み分けて、将来予測も算出しやすい、ということで、経営企画上「逃げた」という過去があります。

これを踏まえつつ、ライバルの影は淡々と直視しながらも、本末転倒を避け、5〜7年先のニーズを捉え、大飛躍するテーマこそを選んでいかねばならない。

以上を気負わずに、沢山の仲間達と技術や部品、データ、メタデータ、情報、知識(ノウハウ)を付き合わせて楽しんでアイディアを出し続け、事業を通じて実証できてこそ、起業した意味があるというもの。

直近では、プレッシャーが自らの創造性の源泉の1つであることを証明したいと思います。