nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

子供力01「遊びの才能」

3/1 付けの日記から、13日分は、子供力(こどもりょく)、
原題 "Lessons from the Sandbox: Using the 13 Gifts of Childhood to Rediscover the Keys to Business Success"
Alan Gregerman, Ph.D.さんのこの原著を買ったのは2年ほど前ですが、今だに新鮮な感じがします。
http://www.leadershipnow.com/leadershop/2438-0.html


子供の天与の才能13の01「遊びの才能」

 13の才能の中には、独立して「笑い」という項目がないので、
我を忘れて「楽しむ」、そして「笑う」という一連の時間の使い方も
この1番目の才能「遊び」に含めて良いように思います。遊ぶのと
ジョークを言うのは少し違いますが、遊び心を忘れずに仕事をして
いると、ちょっとした捻りで、知的に可笑しい小物語を拵えるなんて
簡単です。瞬発的に「わははっ」と笑って脳をリフレッシュし、集中
力を再構成したり、創造的な発想をうみだす引き金にするのは大変
良いことであります。

 大いに遊び、笑うことで、健康となり寿命も延びる。これは、
R.Williams主演の映画「パッチ・アダムズ」で、老けた医学生
主人公が演じて見せた主題でした。最高に説得力あります。たぶん
医学ジャーナルの論文にもいくつか笑いの効用があるのではないで
しょうか。機会があったら探してみたいです。

 ドイツの誇るITの研究所DFKI (Deutsches Forschungszentrum fuer
Kuenstlich Intelligenz) のKM研究所 (Knowledge Management Lab.)
の主任研究員、Dr. Ansgar Bernardiは合唱団の主要メンバーとして
感情を上手に発露、コントロールしつつ、講義も得意。何より、
最低1時間に1回は仕事中に大笑いをしなけりゃね!という点で、
筆者と意気投合し、盛り上がりました。それで、訪独の際には、
毎回とっておきのギャグを仕込んだり、ときにはギャジェット、
たとえば、ゼンマイ仕掛けで、つまもうとすると「走って逃げ出す
寿司」のおもちゃを持って行き、涙が出るほど笑っていただいたもの
です。

 「遊ぶ」っていったい何でしょうか? 英語では、play 〜なんとか
で、何かを楽しみつつ演ずる、やる、という意味でも使われます。
典型的なのは、定冠詞を付けて楽器を演奏することですね。ドイツ語の
spielenも同じ。「のだめ」のオーケストラで千秋真一くんが「さぁ、
楽しい音楽の時間だ!」と言うのは伊達じゃありません。悩んだ末の
本音であります。でも、子供に、"We play what?" と聞いたら、
"Just play!" と返ってくるわけで、やはり意味は違うのでありまます。

 特定の堅苦しい目的がない。強いて言えば楽しむこと、遊び自体
が目的。制限時間がない、いや寧ろ性急に、猛烈に熱心にエンジン
全開、最高の回転数で楽しむ。うきうきして、身体を動かし、大きな
声を出す。笑う。丁々発止の会話をする。玩具をいじくる。あるいは
作る。「ごっこ」をする。全力で取り組むから高い精度が出る。

 うーん、ちょっとこの日記1日分だけでは到底「遊び」の全貌を
解明できそうにありません。でも、子供と毎日接していると、創造的
な仕事をするためのヒントを沢山もらえている気がします。いつまでも
*忙しく*遊んでいることで、物凄い集中力を発揮し、驚異的な
効率で創造的な成果を(結果的に)あげ続けられたら良いなぁ、
なんて思う今日この頃です。


野村直之


FPNさんに、「子供力」のイントロを書きました:
http://www.future-planning.net/x/modules/news/article.php?storyid=2056