IE8のメタデータ連携機能
本日(12日)、大変素晴らしい偶然が重なって(経緯はのちほど)、Fさんという感性の鋭いエンジニアと知り合いました。
私が、IE8を入れたと言うと、「テキスト中から住所を認識すると選択肢が現れて何かと連携させるという機能をみてみたい」ということで、やってみました。
英語版(現在英語版のみ。近日ドイツ語版と簡体字中国語版が出る予定だが日本語版は未定)なので、
英語の住所だろう、と考え、米国Yahoo!のディレクトリから、ボストン近郊の中古車ディーラーの住所を表示。
その住所:
1215 West Main Road
を範囲指定したところ、紙をめくるみたいな小さな矢印が出現。それをクリックしたら、
IE8用語で「Activities」と呼ばれる、様々な(Google以外の)メジャーなWebサービスの名前が現れました。
その中で、ジオコーディングの対象になりそうな地図関連のサービスということで、Microsoft Live Search Mapsを選択した結果が添付画像です。
2人:「なんじゃこれ?」
そう、日本の足立区中央本町と、青井町の住所が左側に表示され、右側には、首都圏の小縮尺の地図が表示されました。
すぐに理由がわかりました。
日本語OSだからand/or 日本のIPからアクセスしたため、Live Search Mapsのサーバが日本の住所とのマッピングを試み、その際に、1215 West Main Road を日本の住所のように解釈しようとした、ということのようです。
本来は、1215 が、番地、すなわち米国の住所における、道路沿いの番号であるのに、日本の住所表記の文法を適用した結果、1215を郵便番号の一部と解釈しようとした。ただし、この住所の文法が不完全で、郵便番号としてのvalidationをちゃんとやっていないで、部分数字列照合(ただの文字列照合かも)が行われ、その結果出てきたのが 121-0で始まる足立区の住所だった、というわけです。
ブラウザの標準機能がこんなになっているとなると、、日本語化は大変な作業になりますね。
従来のように同時リリースは困難かもしれません。
ともあれ、WebSlicesという、スクレイピングを呼んでる?機能や、裏でWebAPIにつながってそうなサービス連携機能を売りにしているIE8は、根っからのマッシュアップ・ブラウザ、データ集約志向のブラウザ、といって良さそう。
1年後のWebの常識が垣間見えました。「メタデータ連携」という方向性が全てのIE8ユーザの目に明らかになり、メタデータを介した情報連携や、再構造化が加速することがほぼ決定的になりました。
我々はその先をいきたいと思います。