nomuran's diary

野村直之のはてな日記(後継ブログ)です

「マッシュアッパー」は使わない方がよさそうな感じ、、

日経IT Proの下記ページで堂々と登場した「マッシュアッパー」ですが、、
○若き「マッシュアッパー」の支援が必要だ:ITpro

これは日本国内での使用にとどめておいた方が良いかもしれません。

ちなみに、mashup の検索結果 約 42,900,000 件 に対して、
mashupper の検索結果 約 631 件
マッシュアッパー の検索結果 約 86,400 件中 1 - 10 件目
これは、そろそろ定着しかかっている和製英語、という状況を示している感じです。

「trying.jp: Mashupをする人は、なんて言うの?Mashupper? 」2006.2
http://trying.jp/archives/000050.html

では、使わないでいいような方向でした。

で、この俗語の定義をみてびっくり:
http://www.urbandictionary.com/define.php?term=mashupper
やばいです。

しかし、音楽分野のmashupは問題ないのかな、という感じ:
http://www.boingboing.net/2007/07/08/girl-talk-mashupper-.html


ちなみに昔、「クロックアップ」というパソコン自作派の和製英語がありました。
PCの水晶発振器チップを高い周波数のものに換装して高速化することを意味していましたが、
英語では、clock chip です。この発振器チップというモノをいじくる動作概念に
転じる用法。日本語のサ変動詞ほど自由ではありませんが、英語でも

to xerox
to FedEx
等がすでにWebster辞書に登録されているくらい、その動作に象徴的な名詞を
動詞に転じることができます。

to clock chip はok。chipは名詞だからです。

これに対し、mash up のupは副詞です。"clock upping"が有り得ないのと同じで、
文法的に、同じ操作ができません。

もちろん、mashupと、融合が進んで完全な1語になれば("up"が元副詞だったという仕組みの感じさえも無くなればということかなぁ)okなはずです。


ただ、英語の世界ではあまりに使われていないのでくれぐれも用心、であります。